恥ずかしながら戻ってまいりましたのよ。てへ。
by raphie
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2004年 10月 09日
珍しい車椅子を見かけました
30代くらいの男の人が
細い棒を口にくわえ
口で操る電動車椅子でした
介助者は一人もなく
彼はひとり あたりまえの自由で
この町を前へ前へと進んでいきます
すれ違う時にウィンクすると
彼もウィンクを返してくれます
ここの流儀も彼とはこんな感じです
車道を渡り終わってから
彼の行き先に目をやると
車椅子はバスの昇降台の上
すっと車内に消えていきました
ドライバーも昇降口の台をおろす
スイッチ一つを押しただけ
何一つ大袈裟なことのない
町の光景です
でも私はたぶん気づいています
そしてそれは
たぶん間違っていないと思います
すれ違った一人一人は
いつものように「ハイ!」と声をかけながら
いつでも自分が手を差し延べる
準備をしていたこと
必要が見てとれれば
いつでも動く心のフットワーク
重いスーツケースと一緒に
バスに乗ろうとした時
ラップトップと本で
持ち上げられなくなった荷物を
飛行機の荷物入れにしまおうとした時
必ず横から助けの声がかかりました
メトロがひどく揺れて
つかまるものがなくて
よろけそうになった時
誰かが私の腕をつかんでいてくれました
全ての駅にエレベーターがあるとか
全ての階段の脇にスロープがあるとか
そんなことよりも
こんな心のフットワークが
一人一人にちょっとだけ笑顔をくれます
家に帰ると 仕事場に着くと
その笑顔がとても温かな笑いになります
電動車椅子がゆく
いつでも助けはあるけれど
とりあえず一人で
とりあえず自由で
あなたと同じ 私と同じ
あたりまえの町の景色になって
今日も電動車椅子がゆく
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