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2005年 02月 17日
こちらでも無事2月17日を迎えました。
だから、なにって言われても…。 えー。 「氷の女王」 この町に来てからもう4か月半が過ぎる。東西に川が流れるこの町は、その方角に景色が開け、朝日と夕日の時間の風景がとりわけ美しく、それが気に入って私はこの町に引っ越して来た。不動産屋では身なりのきちんとした、静かそうな青年が、あれこれ丁寧に説明に応じてくれた。 「メカジキ地区はどうですか?一つ空いているいい家がありますよ。あそこにはコンビニもあるし、なかなか便利です」 おかしな名前のついた町だな、と最初は思った。こんな住所を手紙の差出人で自分の名前の隣に書くのか、と思いもした。人が見る度、笑ってしまうそんな住所はどうなんだろう。大体、まず自分の住所を書く自分が吹き出してしまう。 「ご案内しましょうね」 車で案内された「メカジキ地区」のその家は川の北岸にあり、川の反対側の空を通る太陽が、川もその家もきれいに照らしていた。家の中にある暖炉が珍しく、それなのにとても懐かしい気持ちを呼び起こすようで、それだけでその家が好きになれそうな気がした。窓から外を見ると、通りを隔てて近所に幾つも家が見える。カーテンが開いていたり閉じていたり。庭に咲いている花を見たり、窓辺におかれた飾りを見ていると、住人たちが大切にそれらの家に住んでいることがよくわかった。散歩に良さそうな河川敷の公園や、木々に囲まれたお寺も車の中から見つけたが、言われたコンビニというのがどこにあるのか、結局わからなかった。案内するのを忘れてしまったのだろう。丁寧に言葉を選んで話すその不動産屋の青年は、好印象を残したけれど、どこか少し「いい加減」だった。 一通りの書類にサインをして不動産屋を後にすると、途端に人とよく出会うようになった。当たり前のように挨拶が交わされ、人々がお互いの家に行き交う情景が徐々にこの町らしさなのだとわかってきたが、不思議な出来事も不思議な住人も多かった。昼は外で働き過ぎなのに夜になるとお風呂屋さんの番台でしっかり住民を見守っている先輩格の男性とか、お寺で修行中のはずなのに居酒屋で毒を吐いている小坊主さんとか、その小坊主さんに八つ当たりされている若い河川敷の運動施設の管理人さんに、それから胸びれを上手に使って器用に絵を描いたり短歌を詠んだりする魚とか。その河川敷では奇跡的と言う程顔立ちの良いダックスフンドとよく出会った。猥褻なビデオのレンタルショップかと思った店が、純文学の貸本屋もやっていたり、今にも断筆宣言をしてしまいそうな文豪が忘れた頃に次々作品を発表したり、自らを悪魔と名乗る物書きは、才能は悪魔的でも心は天使だったり。少し気が滅入る朝には人通りの多い街角に住む占い師の若い女性を訪ねれば良いこともわかった。今日の「よかった」を教えてくれる。子供二人と奮闘するマムは町の誰より威勢がよくて、いつも元気を分けてくれる。見知らぬ砂漠の国や亜熱帯のアジアの国の写真や情報を、現地から送って魅力的に飾り付けられている家も見つけた。心優しい言葉が魅力の男性俳優やお酒が入ると筆がのる女流作家とも出会った。作家が本業かと思うほど文章の美しい女性の心臓外科医とも言葉を交わす。豪雪地帯出身のイラストレーターの絵には透明な驚きも与えられた。毎日この町の空を見上げ続けては記録に残した写真家とも出会った。映画や文学の話なら何でも説明してくれるという蛙はよく河川敷にいるらしい。もっともっと沢山の不思議とこの町で出会ったが、とても書ききれない。 中でも一番の不思議は「氷の女王」の言い伝えだ。引っ越しが済んで落ち着く間もなく、この町で出会ったり言葉を交わす住人たちは口を揃えて、次は氷の女王に会うといい、と言った。それなのに「どうしたら会えるのですか」と聞いても、はっきりと教えてくれる人は誰もいない。ある人が「そんなに会いたいならば、ドアにウィンドベルを掛けておいてごらん」と勧めてくれたので、その日早速準備して、北を向く扉の外に吊るした。 風の向きが徐々に変わる季節だった。北から風が吹き込む日には、ウィンドベルは棒状の体を揺らし続けたが、透明な音は次第に凍り付く空気の底に深く沈んでいくようになった。風の吹かない日が増え、空気だけが次第に冷徹に研ぎ澄まされていった。そうしてこの町は冬の訪れを迎えた。 この町に来る前に受けた心の傷は少しも癒えていなかった。町で交わされる人々の笑顔にそれを忘れる時間は増えたが、帰宅する時に傾いた夕日がすっかり川の果ての地平線に姿を隠すのを見送る季節になると、毎日その思い出が自分の胸を責めるようになった。暖炉に火を入れて、ソファに身を収めるのだけれど、放っておくと自分の体がそこら中に飛散してしまいそうな気持ちになって、自分の腕でその体をしっかりつなぎ止めようと抱きしめるのだった。自分が何者なのかさえ、わからなくなりそうだ。今夜、外は氷のように冷たくなったのだろう。窓辺の冷えた空気が、部屋の内側にまで伝ってくる。 しばらく気にならなかったウィンドベルが鳴った。 聞いたこともないような、不思議な鳴り方で何かを知らせている。 横になっていた半身を持ち上げて、私は部屋中を見渡した。 暖炉の前で空気が舞っているのがわかった。上に向いたり、下に向いたりしながら、音もないのに、陽気な笑い声をたてて空気が舞う。ただゆったりと上にだけ向かっていた暖気が、部屋の中を巡り始めた。他の感覚が疎かにならないように、私は目を閉じてみる。暗闇に身を置くと、自分の背に誰かがもたれているのに気づいた。私の肩にあたるその人の頬が氷のように冷たい。 「あなたが氷の女王なのですか」 驚かさないように静かに私は尋ねてみた。何の答えもなかったが、その人は私の肩に手をかけた。その手は思いがけない程に温かい。 「顔を見せては頂けないのですか?後ろにいる人を信じることができなくなっているのです」 私がそう言うと、肩にかけられた手がそっと私を後ろから抱くように回された。答えることのないその気配とは逆に、私は自分が饒舌になっていくのを感じ始める。押さえなければいけない言葉が、逆流して溢れ出してくるような不思議な感覚をとどめることができなくなっていた。 「この町に来る前に私が愛していた人は、私を抱きながら、自分が抱くことのできない他の女性を想い続けていたのです。 私は自分の顔を見ずに自分を抱く人を信じることができません」 一気に言い終えたところで口を押さえた。 なぜそんなことを言ってしまったのだろう。氷の女王が何者なのかさえ知らないのに。誰にも話したことがなかった秘密を、なぜ私はそこで得体の知れぬ気配に語りかけているのだろう。 背後にあった気配が静かに動き始める。肩の後ろに置かれていた手が、起き上がっていた私の半身を静かにソファの上に戻した。目を閉じたままの私の正面から、その人はそっと私の背中に腕を回して、私を抱きしめた。長い髪の女性だったと思う。私の頬に触れる彼女の頬は相変わらず氷のように冷たいのに、細く繊細なその体はいつの間にか炎のように熱くなっていた。幼い頃母親に添い寝されていた時のようだと思っていた私は、その熱に気づくと言葉を失った。いつの間にか暖炉の前の笑い声はやんで、静かな悲しみが部屋の中で暖められた空気と冷たいままの空気の間を漂い始める。忘れていた涙が頬を伝った。次第に嗚咽が漏れて、ついに私は彼女の腕の中で子供のように声をあげて泣いた。 ああ 私は泣きたかったんだ… 私の涙は彼女の冷たい頬を伝っていった。しばらくすると部屋の中をふわりふわりと流れていた悲しみが、冷気に紛れて床に沈んだ。そして私を抱きしめる彼女の体は、ますますあつく、熱を帯びていた。 私はもう一度尋ねた。 「あなたが氷の女王なのですか」 そんなにも熱くて、あなたは自分自身を融かしてはしまわないのですか 彼女が少し微笑んだ気がして、その気配に私は目を開いた。 ウィンドベルが軽やかに不思議な音を重ねて、静かに鳴り響いた。 もう部屋には何の不思議のかけらも残ってはいなかった。 久しぶりの深い眠りから覚めた翌朝、不動産屋の青年が訪ねてきた。 「暖炉を使い始めたんですね。煙突の掃除は済ませてありますが、他に点検するところとかありませんか。すきま風とか入ってきませんかね」 「ええ、今のところ全て大丈夫みたいです。ありがとう」 夕べの不思議な話はもちろんしない。きっと町のそれぞれの人が、何かしらこんな不思議な出逢いを氷の女王と果たしてきたのだろう。この青年もそうかも知れない。でも、それはそれぞれの秘密でいいように思う。 メカジキ地区なんておかしな住所も、なんだか今では気に入っている。少なくとも書く度少しだけ笑いたい気分になれるから。 「それじゃ何かあったらご連絡ください」 青年は軽く会釈をすると、朝日の方角に背を向けて行った。 私も家に入って静かに扉を閉める。 その時、氷の女王が去った夕べと同じ、ウィンドベルが鳴った。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - もちろんすべて嘘です。隅々フィクションです(笑)。 この期間の苦情はすべて恋文企画同盟事務局までお願いしますw。 あらためまして、市長様、お誕生日おめでとうございます。 市長さんと一緒に生まれ、一緒に育った感性や言葉たちに触れることができる幸せ。これからも市長さんの紡ぎだす言葉たちに触れていくことができたらいいなぁと思い続けています。本当はインタビューおめでとうございますって言えば良かった、って電話を切ってからずっと考えていたんですよ(笑)。 よく訳がわかりませんが、この記事を市長さまの記事と、「第一回エキブロピックアップブロガー・インタビュー」に遅ればせながらTB送らせて頂きます。ついでに、これを「第8回恋文企画」と並行して進めている「ひとり恋祭り」第6話ということにさせてください(なんて横着)。 色々もう、ただただごめんなさい、です。わー。 これからもどうぞよろしくお願いいたします(とってつけたように。 ”””””””勝手にTB企画 【icedayの近海に乾杯】”””””” 近海さんの誕生日を讃えてください。 プレゼント等どしどし贈ってあげましょう。 一年間淡々とボケを贈ってくれた icedayさん感謝を込めて。 トラックバック記事 http://iceday.exblog.jp/1662061 企画元 みなさん! ””””””””””””””””””””””””””””””””””””””””””””””””””””””” ↑カツオさんから無断で頂いたテンプレ
by raphie
| 2005-02-17 23:21
| PleasureTB/T-Backer
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